2013/10/02

『あまちゃん』の正宗とヒロシ

 毎日楽しみにしていた『あまちゃん』がついに終わりました。「あまロス」なる言葉があるようですが、御多分に洩れず私もすっかり気の抜けたようなさみしい日々……、なんて、そこまでの喪失感はありません。だって朝ドラですもの。半年過ぎたら、必ず終わるもの、きちんと終わるからおもしろいのです。

 我が家は録画して夜見る、「夜録画あま」組でした。しかし人気がでてくると、ツイッターで朝の「はやあま」(BSで地上波よりはやくに放送しているらしい)の実況ネタバレツイートをする人もいて、こりゃいかんと焦りました。

 本当にいろんな人が熱狂して、絵を描いたり、考察を述べたり、いろんな意見をツイートでみることができました。「語りたくなる要素」がいっぱいつまっているので、そういうのが好きな人にはたまらなかったようです。

 私のなかでは、『あまちゃん』は、尾美としのりさんと小池徹平ちゃんが、大大大ブレイクしたドラマでした。正宗の絶妙な空気の読まなさと、妙な器用さ、強引さは素晴らしく、春子へのだだ洩れする愛情は、胸をぎゅぃいと締め付けるほどでした。最終回はおもいっきり見せ場があったので、本当にクドカンありがとうです!。ヒロシはあのふがいなさ感、いっぽう妙な信頼感、ユイとけんかするところ、情けなかったり切なかったり、ときおり見せる勇気なのでしょうか不思議ないつも一瞬すぎるきらめき。全体での美味しいところはミズタクがもっていきましたが、私は最後はアキちゃんとくっつけよと思っていましたし、いまでも思ってます。だって種市くんは信用できないもん。

 ヒロシとユイの口げんかのシーンは、ぞくっとするシーンの一つでした。相手の言葉の終わりにかみつくような言い合いがとても良かったです。東京から逃げ帰ってきたさえない兄と、地元のアイドルの妹、どうみてもユイのほうが圧倒的優位ですが、ケンカの時はわりと同等である(と思っていたり自分の方が優位と思っている兄)ところは、魅せるリアルさの一つだと思います。

 正宗は最初にでてきて、東京に帰った後は、まさかもう出番はないのかと心配していたら…!。朝ドラはちょっとだけ出てきてもう出ないキャラクターとか多いので、そんな心配をしてしまうのですが、クドカンありがとう!(二度目)

 尾美さんは『てっぱん』でもちょいせつない立ち位置の住職をやっていて、これはいったいなんなの…?!、と気になる度がいっきに上昇しました。昔から知ってる俳優さんだけど、「あやしい」役のイメージが強かったもので。『あまちゃん』のせいで『時をかける少女』を観たのですが、この人天才なんですねきっと。若いのに一人だけ時を超えたレベルの演技をしていてゴイスーです。

 無理矢理オチをつけます。正宗とヒロシの共通点は、ヒロインの肉親であり、ヒロインを愛していることです。だからやっぱりアキちゃんはヒロシとくっついてほしい。もしスピンオフやるなら、その未来を描いて欲しいですが、いや、スピンオフなんてやらないで欲しいです。もしやるなら、あまちゃんがでてこないあまちゃんにして欲しいなぁと思います。

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  1時間と決めたら意外と長くて左親指が痛くなる。よろしくない。