2013/12/24

『レンブラントの夜警』を観てきた

 ピーター・グリーナウェイ監督、マーティン・フリーマン主演の日本では2008年公開の映画。135分。R-15。

Nightwatching
レンブラントの夜警 | Movie Walker

 この映画の存在を知ったときは、あまりにも難解だとか、裸がいっぱいでてくるとかで、びびりな私は距離を置いていたのですが、webで、高解像度の映像をたまたまみて、俄然気になりました。

(閲覧やや注意。ビールのみながらはやめとこう)
Nightwatching 2007 BRRip XvidHD 720p NPW1

 マーティンのぷよっぷりが気になったのではなく、こういう声のだしかたしているマーティンが好きで。張り気味で朗々と、というのでしょうか。

 DVDはすでに入手しにくいし、眠そうもとい難しそうなので、できるなら映画館でみたいなぁと思っていたら、きましたドリパス。ダメ元で何回か投票していたら、上映が決定し「いやっほーい!!」と小躍りしてしまいました。

 さて当日。念のために2時間ほど前に映画館へいって、座席チケットと引き替えに向かいました。場所は六本木。六本木ヒルズや、ミッドタウン、美術館などは行ったことはありますが、麻布警察署あたりの道など歩いたことありません。その道、日比谷線の六本木の駅から、映画館まで500mぐらいですが、まぁ頭のおかしそうなうさんくさそうな人たちがたくさんいてびっくりしました。要するにバブルそのままです。金持ちそうな人たちはもちろん、ちょっと高そうな服をきて、大声で「アッハー!」と笑いながら眼も口も開いているような、バブル時代からタイムスリップしている人たちがいる。普通の人もたくさん歩いていますが、視界に常に、「なんかあやしい」人たちがいるのです。

 閑話休題。まぁまぁの席を確保したのち、時間つぶして(椿屋珈琲店が高くてびっくりした)、何故かぎりぎりになって、地下二階まで駆け下りて、あわてて着席。暑い。空調がきいていて、ごっつぅ暑い!、のですが、始まったらすぐに引き込まれて最後までがんばりました。
 
 台詞が多くて早くて、字幕を読むのが大変で、肝心の謎解きはあれあれ?、と理解度六割ぐらいですが、しかしとてもおもしろかったです。いろいろ覚悟していたのよりずっと。

 映像がともかく美しい。衣装はすごい。たくさんの人物が画面に入って動いているところは、圧倒されるほど。舞台的な演出もあるけれど、絨毯のシーンなどなぜか屋外のシーンのほうが、非現実感があって不思議。CGなど使っていない(と思われる)はずなのに、何か変なものがうつっているわけではないのに、ものすごく奇妙な、現実味のないものを観ているような感覚に陥る。裸体、肉体、炎、水、涙、生々しいものはたびたび画面にあらわれるけれど、夢を見ているような感覚。流れ続ける美しい声、止めどなくあふれる英語の響き、言葉、罵詈雑言、陰謀、ぎこちない愛のつぶやき。視覚から補われる日本語の意味。
 
 生々しい夢なのか、美しすぎる現実なのか。意味を眼でみつつ、その瞬間の音や映像をつなぎ止め、記憶にとどめようと、まるで必死になっているようでした。

 自分のいままでにはない感覚が多い2時間半だったので、その体験の余韻が、いまとても興味深く感じられます。感動には違いないのですが、「感動した!」というのは半分ぐらいしか重なっていない感じです。

 映画を観る前に、webで観た人の感想などを読んでいましたが、あてにならないこともあるのだなぁ、と思いました。映画好きの人はみるべきだし(観てああだこうだいってほしい)、マーティン・フリーマンのファンはもちろん当然観るべきだと思います。ふるいか踏み絵か、なんてこと申しませんから。

 時空がねじれたような六本木で、夢と現の狭間にいるような映画を観る。半日を通して振り幅が大きく、このありふれた日常の「ありふれた」度が上がって感じられます。


輸入盤PALが残り1枚ある…! PALは対応していないプレイヤーもあるのでご注意ください。

難解なので日本語版欲しいですが、中古やプレミア価格しかなさそう。いつかブルーレイで出て欲しい。
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